
このコーナーでは米国のHR関連のお話や、ビザ等米国で働くために有益な最新情報を提供しています。今回は米国の人事労務管理で必ず必要な従業員ハンドブックについてです。

【第28回】米国における従業員ハンドブック(Employee Handbook)とは?
従業員ハンドブック(Employee Handbook)とは?
従業員ハンドブック(Employee Handbook)とは、米国版の会社就業規則および雇用上におけるポリシーを含めた従業員のガイドラインのことを指します。米国の会社では、会社規模の大小に関わらず、自社の規則や各種手続きについて従業員ハンドブックに記述し、従業員全員に渡します。従業員ハンドブックには会社ポリシーや就業規則など、会社の従業員全員に適用される方針を記載します。この従業員ハンドブックは社内で作成することもありますが、多くの企業では第三者の目から見た公正なドキュメント作成を目指すため、弁護士やHRコンサルタント等、外部の第三者機関に委託し作成する企業も多くあります。会社設立時に立派な従業員ハンドブックをつくったものの更新を長いこと怠っている会社も中にはありますが、米国では雇用労働法が毎年のように変わりますので、最新の雇用法に準拠させるためにも従業員ハンドブック(Employee Handbook)は少なくとも3年に一度は見直しすることをお勧めします。
従業員ハンドブックはなぜ必要?
米国では連邦および州ごとに雇用労働法が定められており大変複雑です。従業員の企業に対する訴訟も頻繁にあり経営者や管理職は常に気を配る必要があります。特に米国にある日系企業の場合、管理職に日本からの駐在員を配置することも多く、米国の雇用労働法に精通していない方も中には多く見受けられます。しかしながら、米国においては必ず米国の労働法や雇用法に則った人事労務管理を行わなければいけません。規則がなければ組織を一貫して運営することは困難です。また、会社は常に訴訟のリスクがありますので、規則について入社時に行う従業員オリエンテーションなどの機会を使って正確に従業員に伝え、相互に理解を深めることが非常に必要です。そして、この規則を伝えるものが従業員ハンドブックです。従業員に対しては一貫性をもって公平に取り扱う意味でも従業員全員に従業員ハンドブックを配布することが必要となります。従業員ハンドブックを全従業員と共有することで、社員のモラルや士気を高めたり、会社を訴訟などの法的なリスクから守ることにもつながります。
従業員ハンドブックに入れるべき項目
授業員ハンドブックは、読みやすく、理解しやすいよう平易な英語表現を心がけます。文章はなるべく短くして、ポイントを簡潔に述べるようにします。箇条書きなどを用いるとさらにわかりやすくなります。従業員ハンドブックには、おおまかに分けると、規則、手続き、慣習が記載されます。具体的には、就業時間、従業員の分類、給料の支払い、福利厚生、違法薬物の禁止、出張規定、雇用の終了、守秘義務、違反行為、メールやインターネット使用規定、懲戒手順、ハラスメント防止、申請手続きなどを記載します。
従業員ハンドブックの運用
従業員ハンドブックは、まず入社時のオリエンテーションの際に新しい従業員に配布されます。そして、各従業員に対して従業員ハンドブックの内容について説明をする企業も多数あります。また、従業員ハンドブックを受け取った従業員は「従業員ハンドブック受領証明書」に署名をします。そして、企業は署名された「従業員ハンドブック受領証明書」を、従業員個人ファイル内に保管しいつでも取り出せるようにしておきます。この署名により、万一訴訟が起こった場合には、就業規則や解雇規約についての従業員の主張を弱め、会社を守ることができるケースもあります。一方、従業員は従業員ハンドブックを手元に保管し、規則について確認したい場合には逐次内容を確認することができます。
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Pacific Dreams, Inc.は、迅速で精度の高い技術翻訳サービスを手頃な価格で提供することを目的に、オレゴン州のポートランドにて酒井謙吉氏とアイリーン酒井氏によって 1992年に設立されました。現在は翻訳サービスに加え、全米50州にある日系企業に対して人事・労務コンサルティングおよびHRサポートサービスを提供しています。
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