アメリカではさまざまな分野で、たくさんの日本人の方が活躍されています。このコーナーでは、アメリカで働いている日本人の方々に“ハタラク”楽しさや難しさなどをお伺いしています。今回はプロフェッショナルダンサー、ダンスインストラクター、起業家として活躍していらっしゃるMakiさんにお話を伺いました。
アトランタで働く、プロフェッショナルダンサー、Makiさん
プロフェッショナルダンサー Makiさん
Dancer/Dance Instructor/Entrepreneur
https://nextstagedancestudio.com/
ポジティブになれる、ダンスの魅力を少しでも多くの人にお伝えしたいです。
Makiさんの現在のお仕事について教えてください。
私は現在、ジョージア州アトランタで、プロフェショナルダンサー、ダンスインストラクター、振付師、起業家として活動しています。
昨年2023年には、アトランタで「NEXT STAGE DANCE STUDIO」を開設して、小学生のお子様から大人の方まで、ヒップホップを中心としたダンスをお教えしています。また、お子様のみ対象となりますがチアダンスのクラスもあります。
また、ジョージア日本商工会やジョージア日本語学校ダンス部の外部講師としても活動させていただいています。アトランタのコミュニティがさらに元気に活発になるよう少しでもお役に立てればと願いながら日々活動しています。
「NEXT STAGE DANCE STUDIO」について教えてください。
私自身7歳の時にダンスをはじめて、楽しかったはもちろんのこと、ダンスのおかげでポジティブになることができましたので、海外に住む日本人の子ども達にダンスを教えたいという思いで、このスタジオを設立しました。オープンして生徒さんが増えていくうちに、生徒のママさんや、地元の方から問い合わせをたくさんいただくようになりまして、大人向けのクラスも開設するようになりました。
生徒さんの反響はいかがですか?
子ども達からは、ダンスはとっても楽しいという声をたくさん聞きますし、笑顔で言ってくれる「来週もダンスをやりたい」「またチアをやりたい」という一言一言が本当に毎日の励みになっています。
7歳からダンスをはじめれたとのことですがきっかけは?
母のすすめでダンスをはじめました。地元のダンスコンテストやイベント出演などの機会がたくさんあり、同じ学校でダンスをしている子はいなかったので、当時はダンスをしているというだけで地域で目立つ存在だったと思います。
ヒップホップダンスはご自身で選ばれたのですか?
いいえ、クラスも母チョイスです(笑)。母はまったくダンスの経験はなかったのですが、音楽が好きで、車の中で80年代、90年代のR&Bやヒップホップ音楽などをよく聞いていました。そして母がダンス教室のフライヤーを見つけて、その教室に私を連れていってくれたのがきっかけです。
私は小さいころから元気で活発な子どもでしたので、今になって思えばそのエネルギーをダンスでさらに昇華させようと考えてくれていたのではないかと思います。
ダンスはずっと続けてこられたのでしょうか?
高校卒業後は、日本工学院ダンスパフォーマンス科でダンスを専攻し、卒業後TRF SAM主催「SOUL AND MOTION DANCE STUDIO」に就職し、専属インストラクター&ダンサーとして9年間勤務しました。一流のプロダンサーの方が通われるスタジオで、私自身もそこで成長させていただきました。
「SOUL AND MOTION DANCE STUDIO」はどのようなスタジオですか?
SAMさんが主催されているスタジオで、様々なアーティストのバックダンサー、振付師、海外で活躍していらっしゃるダンサーなど、超一流の方々が所属されていました。私はスタジオで、通算100人以上の子ども達にダンスの指導をさせていただいたのですが、少しでも子ども達の力になれればとの思いで、本当に一生懸命指導させていただきました。現在は、みなそれぞれ様々な場所で活躍をしていると聞き嬉しく思っています。
渡米されたきっかけは?
2021年夏にアーティストビザを取得し、ジョージア州アトランタにダンスの拠点を移しました。ダンススタジオでインストラクターをしたり、振り付けのお仕事をさせていただくなど徐々にアメリカでのベースを広げていきました。そして、昨年のジャパンフェストのイベントをきっかけにダンススタジオを同じタイミングでオープンしようと決心しました。
アメリカへこようと思われた理由は何だったのでしょうか?
日本で、SAMさんのスタジオで働くのと並行して、パフォーマンスの幅を広げるため、またキャリアの構築のために「東京ガールズ」というチアのチームで、チアリーダーをしていました。チームメイトの中にはアメリカのNFLやNBAのチアダンサーを目指す人も多く、私もオーディションに挑戦し、ファイナリストまで残ったのですが残念ながらご縁がありませんでした。その時チアダンサーの夢がかなわなくてもアメリカでダンサーとして、またはダンスのビジネスで挑戦してみようと決心し、渡米して参りました。
振り返ってみてどのように感じていらっしゃいますか?
2021年にアメリカへ来たときは、知り合いも数人しかおらず、英語も慣れていなくて、本当にゼロからのスタートでした。くじけそうになることばかりで、ネガティブになることももちろんありましたが、結果的にはダンスのおかげでポジティブにしかなれず救われてきました。コロナ禍で、ビジネスをクローズしなければならなかった方や、痛手を被った方も多かったかと思います。でもそんな時だからこそ、あきらめないで新たな夢をもってがんばれば、何とかなるということを私の経験から感じていただければ嬉しく思います。
印象に残っている仕事とその理由を教えてください。
2018年に日本でチアリーダーチーム「東京ガールズ」で世界バレーの大舞台に立たせていただいたのですが、ステージからお客様の笑顔や歓声を聞いた時はこんなにも大きなステージに立たせていただけることはありがたいですし、本当に素晴らしいことだと思いました。
また、昨年開設したスタジオは私にとっては人生のエポックメーキングとも言えることだと思っています。スタジオをオープンして、一歩一歩進んでいく中で、本当に色々なことがあって毎日驚きの連続なのですが、ビジネスにはそうした日常の一つひとつの積み重ねが大切なのだということがわかり、とてもよい勉強をさせていただいています。
今後の夢や抱負について教えてください。
ダンススタジオについては子ども達の学びの場であり、ここに来たら楽しくダンスができ、また可能性を広げてもらえる環境づくりをしていきたいです。また、ママさん達にとっては、ストレス発散、新しい趣味の一つとしてダンスを楽しんでもらえるような環境づくりに努めたいと思います。
またダンサーとしては、アメリカのビッグアーティストの振り付けをしたり、バックダンサーになることが夢です。そのために、日頃からコツコツ努力を重ねています。
さらに、ダンス&ボーカル育成プロジェクトを2024年からスタートしました。未来の子ども達に夢へのレールづくりをし、アトランタから世界ははばたくアーティストを育てていきたいです。
最後にアメリカでがんばっていらっしゃる方へメッセージをお願いします。
私も現在夢を追いかけて引き続きがんばっております。夢を追うことは何歳になっても可能なことだと思います。何か新しいことにチャレンジしてみたいと思われたら、前向きに、是非挑戦されてください。小さな一歩が大きな夢の第一歩になると思います。
また、「人生とは楽しむためにある!」と、自分の経験からお伝えできるのではないかと思っております。「勇気を出して一歩前に進みましょう!」
ありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。
【取材協力・お問合せ】
プロフェッショナルダンサー Makiさん
Dancer/Dance Instructor/Entrepreneur
https://nextstagedancestudio.com/
Email:makkoririri@gmail.com
Instagram: maki_dayoooo
https://www.instagram.com/maki_dayoooo/
【取材・文】
QUICK USA, Inc.
菰田久美子(Kumiko Komoda)
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