留学は人生の中で生涯忘れられない貴重な体験の一つになることでしょう。
このコーナーは、アメリカ留学を通じて得た様々な体験や感想を日本人留学生の皆様に伺うコーナーです。
楽しかった事や大変だった事など、海外生活や学生生活を通じて学んだことを写真を交えてお話していただいています。
ご友人と一緒にキャンパスにて撮影(左から2番目が小嶋さん)。
留学されている学校について教えてください。
私は現在、日本の関西外国語大学(関西外大)のデュアル・ディグリー・プログラムで、ミネソタ州にあるガスタバス・アドルファス・カレッジに留学しています。このプログラムは2年間は日本の大学で学び、後の2年間をアメリカの大学で学ぶというもので、日本と米国の二つの大学で学位が取得できます。ガスタバス・アドルファス・カレッジは私立大学で、ミネソタ州のセントピーターというところにあります。ミネソタ州の州都セントポールから1時間半ほどの所にあり、緑の多い自然豊かで、のどかな地域です。
GUSTAVUS ADOLPHUS COLLEGE
セントピーターのダウンタウン
どのようにして、現在の大学を選びましたか?
まず、関西外大がデュアルディグリー・プログラムで提携しているアメリカの20校の中から5つの学校を自分で選び希望を出しました。そして、私の希望を元に大学が留学先を決定してくれました。アメリカ留学については小学生の頃から希望していて、高校3年生の時にはミネアポリスの近くの公立の高校へ交換留学をしました。高校卒業後、日本に戻り大学への進学を考えた時にデュアルディグリー・プログラムがあるということと、奨学金制度があるということから関西外大を選びました。私は現在、奨学金を頂いて留学させていただいていますが、奨学金をもらうには学校の成績など厳しい審査がありました。
コミュニケーション学の校舎
図書館
チャペル
学校生活について教えてください。
ガスタバス・アドルファス・カレッジは少人数制のため、先生と生徒の距離がとても近いのが特徴です。先生は生徒一人ひとりの顔と名前を覚えていて、親身に指導してくださいます。留学した始めの一年間は毎日のように授業が終わると先生のオフィスへ行き、授業でわからなかったことを質問したり、リサーチなどのペーパーワークのある時には、インストラクションを解説して頂いたり、アドバイスをもらったりしていました。私がわかるまで何時間も教えてくださるという素晴らしい先生ばかりでしたので、今でもとても感謝しています。大学では学校外でリサーチをしてリポートをまとめることが多く、日本の大学との違いを感じました。秋学期の一学期かけてセントポールにある郵便局のクライシスマネージメントプランを作成したのは特に思い出深い授業です。
カフェテリア付近
四季折々美しい学校構内
キャンパスの中で、お気に入りの場所を教えてください。
キャンパスにArboretum(通称アーブ)という場所があります。植物園のような所で、雪が溶けて春になると色とりどりの花が咲くとてもきれいな場所です。また木もたくさん植わっているので、緑もとてもきれいです。私はキャンパス内のドミトリーで暮らしていますので、お気に入りの散歩コースでもあります。また、現在住んでいるドミトリーもとても快適なので気に入っています。
Arboretum
キャンパスの丘からの眺め
ドミトリー
ドミトリーからの眺め
学校以外ではどのようなことをされていましたか?
学校や生活に少し余裕が生まれてきた頃、アメリカで何かやってみようと思い立ち、ボランティア活動に参加しました。ボランティアは学校内と学校外の2ヵ所で経験しました。学校が主催のボランティアでは老人ホームに行きました。入所していらっしゃるお年寄りの方々とお話をしたり、ゲームをしたり、クラフトを教えてたりするというものでした。また、学校外のボランティアはコミュニティセンターで経験しました。きっかけは学校のリサーチでセンターを訪問したことです。リサーチの一環で移民の方からお話を聞いているうちに、移民の人達と地域の人達との交流会のようなイベントを開催したら良いのではと思いつき、センターの方に提案したところイベントが実現したというわけです。また、このセンターでは移民の方を対象に英会話のクラスを開講していましたので、このボランティアをきっかけに先生のアシスタントのボランティアもさせて頂く事になりました。
留学を通じて学業以外で学んだことは何ですか?
クラスでは数人の生徒がグループになり、進行するプロジェクトも多くあります。留学して間もない頃は、他のアメリカ人の生徒のペースについていけず焦りました。もう少しゆっくり、私のペースに合わせて欲しいと思っていましたが、遠慮して口に出せずにいました。誰も私の気持ちを察してくれる人はいなくて、「アメリカ人は空気を読んでくれないのだ」ということを悟りました(笑)。アメリカ人の生徒達はみんなプレゼンテーションが得意で、プレゼンのパートぎめは当日の数時間前に決めるという状況でした。前もって準備をしておきたい私にとってそれは苦痛以外の何者でもありませんでした。そこである日思い切って、準備の時間が必要なので、パート決めなどをする最終の打ち合わせは、一日前にして欲しいと申し入れたところ、みんなあっさり同意してくれました。自分の気持ちを言葉にしてちゃんと言えば、相手は耳を貸してくれるし、自分の気持ちも理解してもらえるということを学び、それからは自分の意見や気持ちをきちんと伝えるようになりました。
将来、どのような仕事に就きたいですか?
関西外大に通っていた時にホテルのフロントでアルバイトをしました。アメリカに留学してから休みの度にフロリダ、ニューヨーク、ワシントンD.C.、シカゴ、カナダ、カリフォルニアなどを旅行をしましたが、ホテルに泊まる度に日本のホテルのホスピタリティの水準の高さを実感しました。できればアメリカのホスピタリティ業界で、日本式のホスピタリティを世界の人にお伝えすることができれば一番嬉しいです。また、大学で学んだコミュニケーション学を活かせるメディア業界などに向けても就職活動をしていきたいと思います。卒業は今年の春なので、今から全力投球で臨んでいきたいと思います。
旅行で訪れたフロリダのビーチ
一番思い出深いグランドキャニオン
〔取材・文〕
QUICK USA, Inc.
菰田久美子
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