※2023年12月22日更新
アメリカではほとんどの場合が中途採用のため、書類選考の場面でも、面接においても採用担当者にとっての最大の関心事はあなたのキャリアです。そこで今回は、採用担当者が注目をする、魅力的なキャリアについてまとめてみました。是非、転職活動の参考にしてください。
キャリアとは
私達が「キャリア」という言葉がもつイメージには、学歴、仕事の経歴、実績、資格、出世など様々な要素が含まれています。厚生労働省の「キャリア形成を支援する労働市政策研究会 報告書」の中では下記のように説明されています。
……「キャリア」とは、一般に「経歴」、「経験」、「発展」さらには、「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念として捉えられる。「職業能力」との関連で考えると、「職業能力」は「キャリア」を積んだ結果として蓄積されたものであるのに対し、「キャリア」は職業経験を通して、「職業能力」を蓄積していく過程の概念であるとも言える。…
厚生労働省の「キャリア形成を支援する労働市政策研究会 報告書」より
キャリアという言葉の語源がラテン語で「馬車が通った後にできるわだち」であることはよく知られています。比喩的に仕事や人生の経歴などを意味するようになりましたが、キャリアとは「道筋」であり、これまでに歩んできた道のり、現在、これから進んでいくべき道すべてを指す言葉となります。
市場価値のあるキャリア
「市場価値の高い人」は転職に有利であることはご存じかと思います。一般的に市場価値とは、下記のように考えられます。
市場価値=再現性x希少性xニーズ
市場価値の高い人であればあるほど企業の採用意欲は高まります。一方、求職者にとっては市場価値が高ければ高いほど転職先を見つけやすかったり、転職の条件を有利にすることができます。
採用担当者が注目するキャリアの5つのポイント
1.再現性
即戦力が求められるアメリカでの転職では、どんなに立派な学歴や経歴があったとしても、それを新しい会社で生かすことができなければ会社にとっては価値は下がってしまいます。そのため、採用担当者には、採用後にその人が、これまでの経験を生かして即戦力としていかにその会社で活躍してもらえるかが最大の関心事となります。新しいポジションで、「基準を満たす経験やスキルをもっているか?」「その経験やスキルで新しいポジションでも成果をあげることができるか?」前職や現職で達成した実績や活躍を新しい会社でも再現できるかどうかに注目が集まります。
2.実績の数値化
履歴書に実務経験があるだけでは、アピール度合は低くなります。営業であれば「売り上げを前年比〇%に向上させた」。エンジニアであれば「アプリを開発し、社内の業務効率を〇%向上させた」「新規プロジェクトのリーダーとなり業界シェアを〇%アップさせた」など、数値化された実績は説得力を高めるので、採用担当者の目にとまりやすくなります。
3.希少性
企業の需要が高い分野で専門性の高い知識や経験をもつ数少ない人材を希少人材、またはレア人材といいます。例えばIT分野での、人口知能(AI)の開発経験やビッグデータを扱うデータサイエンティスト。セキュリティやリスク関連のエンジニアなどもまだまだ数は少なく、希少性の高いキャリアとなります。また、M&Aを経営戦略に取り入れる日系企業が増えていることから、難易度の高いM&Aの案件を成立させた経験者なども希少人材として注目を集めています。また、新しい販路を開拓するための営業を求めている会社は、これまでの経験や培ってきたあなたの人的ネットワークが魅力的に映るかもしれません。
4.学習歴
学校を卒業したら勉強はおしまいと考える人も多いかと思いますが、ビジネスパーソンになってからも新しいスキルや知識を習得していかなければ、あなたの市場価値は下がる一方です。近年、転職市場では「学習歴」に注目する企業が増えています。前職での企業内教育で身につけたスキルの他に社外で取得した資格、ワークショップへの参加など、常に学ぶ姿勢をもち、成長し続けている人材かどうかがみられています。キャリアは現在進行形です。毎年自分のできることを増やしているか?新しいことに挑戦し続けているか?採用担当者は履歴書から読み取れるあなたの成長を読み取ろうとしています。
5.社風に合うか
会社にはそれぞれの文化がありますので、会社の文化に馴染めるかどうかも採用担当者としては見極めたい点です。会社の成長を促すためには社員の定着はとても重要な要素の一つです。社風に合うかどうかは面接などで「会社や働く仲間について知ってもらう」「あなた自身が会社の社風に合うかどうか採用担当者に知ってもらう」ことが早道ですが、職務経験のある方であれば、転職理由などから性格やどのような価値観をもって仕事をしているか採用担当者は見極めようとしています。また、最近ではSNSが普及しているため、応募者のSNSを確認し、どのような考えをもって日々生活をしているのかなどをチェックする企業も増えています。
採用担当者に注目してもらうためにするべき3つのこと
1.ジョブ・ディスクリプションの精読
企業は採用募集を開始すると同時に、業務や職務内容などを詳しく記述したジョブ・ディスクリプション(職務内容記述書)https://919usanews.com/job-descriptions/を準備します。新しいポジションで業務を遂行するにあたって必要とされる技能、経験、資格などが記述されていますので、応募する前に必ず精読しましょう。ジョブ・ディスクリプションから応募したい企業が求めている人材についてしっかり把握してください。
(ジョブ・ディスクリプションの主な記載内容)
・Job Title
・Job Summary
・Responsibilities and Duties
・Working Hours
・Working Location
・Holidays
・Salary and Benefits
・Qualifications and Skills
2.レジュメの見直し
レジュメ(英文履歴書)は応募するポジションごとに見直すのが理想的です。ジョブ・ディスクリプションで企業が求めている人物像が把握できたら、採用担当者から見た時にいかに興味をもってもらえるかという視点でレジュメを見直しましょう。一番重要視されていると思われる技術や経験は、冒頭のキャリア・サマリーで目立つように記載するようにしましょう。弁護士、会計士、MBAなど特殊なスキルや学位を保有している場合には、氏名の横に記入するなど強調すると効果的です。
また、必要要件とされる技術で、そのスキルをもっているにも関わらずレジュメに書いていなければ必ず追加するようにしましょう。最近では候補者選びの際にAIを使用している企業も増えてきています。必要な技術に関してキーワード検索をし、そのキーワードがないレジュメは省かれてしまうという危険性もあります。また企業が求めていないと思われる知識や経験についてはボリュームを小さくするなど、応募するポジションに合わせて全面的に見直しをするようにしましょう。
3.人材紹介会社の活用
クイックUSAのような人材会社を利用するメリットはご存じでしょうか?人材紹介会社は採用したい企業と仕事を探している求職者を結ぶ「かけ橋」的な役割を果たす存在です。採用したい企業の社風、理念、職務内容、採用したい人の経験や社風に合った人柄などを十分に理解しているコンサルタントが、それぞれの会社やポジションに合った、理想の人材を常にマッチングしています。
一方、求職者に対してはこれまでの経験やスキル、転職にあたってのご希望、ライフスタイルなど十分にヒアリングし、理想の転職のお手伝いができるよう心がけています。レジュメではなかなか伝わりにくい、アピールポイント、仕事に対する姿勢や考え方、転職理由などを求職者になりかわって企業にお伝えしています。そのため、採用担当者に「会ってみたい」と思ってもらえる確率が高まり、面接へ進む可能性も高まります。また、面接後のフォローや企業と求職者の間でのコーディネートなどきめ細かなフォローを行うため、自力で転職活動を行うよりはるかに内定、決定へつながる見込みも高まります。
まとめ
企業が競争力を高めるためには、ますます高い専門性をもった人材が求められるようになります。そこで企業が最も注目する点はその人のキャリアとなります。まずは自分のキャリアに興味をもってもらうにはどのような点を強調すべきか、アピールすべきかなどを考えながら転職活動に臨んでください。
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