転職を考えている人、これから就職する人の中には「やりたい仕事がない」「やりたい仕事がわからない」という悩みを抱えている人がいらっしゃいます。働くこと自体が楽しいという方も多いですが、その仕事が自分の本当にやりたい事であれば、さらに情熱をもって打ち込むことができますね。そこで今回はやりたい仕事がわからない方へ、やりたい仕事のみつけ方をアドバイスします。
やりたい仕事がみつからない理由
やりたい仕事がみつからない理由にはいくつかあります。まずはどうしてやりたい仕事がみつけられないのか、その理由について考えてみましょう。
1.どのような仕事があるのかわからない
初めて就職する方に多いのが、そもそも職種の種類や内容がよくわからないという悩みです。職種とは「人事」「営業」「経理」など、会社内で実際に行う業務をいいます。また業務によって、さらに職種が細分化されることもあります。例えばITの職種と一口にいっても、プログラマー、システムエンジニア、Web、プロジェクトマネージャー、コンサルタント、データアナリストなど、さまざまな職種があります。仕事の経験がない方にとっては、職種だけ聞いてもピンとこない。情報不足のために実際の業務内容がわからず、仕事の選択ができないという方も多いようです。
2.自信がない
自分にはその仕事はできないと初めからあきらめてしまう方もいらっしゃいます。憧れる仕事はあるけれど、知識も経験もないため自信がもてず挑戦する前からあきらめてしまうというパターンです。仕事への就き方がわからない、どのようにして目指したらよいのかわからないために「やりたい仕事」を考えることを放棄してしまうケースです。
3.まわりの意見にふりまわされる
家族などから会社の知名度や条件のよい仕事に就くことを期待され、何をやりたいかにフォーカスできない場合もあります。家族や友達などのまわりの人の目や意見を気にしすぎてしまい、仕事の選択のプライオリティが条件のみになってしまうケースです。
4.自己分析ができていない
就職、転職活動において自己分析はとても重要ですが、自己分析のやり方がわからない、時間がなくてできないという方も多いようです。向き、不向きなどの適性、スキル、経験、目標などが分析できていないためゴールが定まらず、やりたい仕事がみつけられない状況になってしまう方も多いようです。
やりたい仕事を見つける方法
1.自己分析を実行する
仕事探しの基本は自分自身のことを理解することです。自己分析の方法については以前の記事の「アメリカ就職、転職活動の最重要事項!【自己分析】Part1」と「アメリカ就職、転職活動の最重要事項!【自己分析】Part2」で詳しく説明していますので是非参考にしてみてください。
今回は自己分析の一つの方法である「モチベーショングラフ」をご紹介します。モチベーショングラフとは過去にどのような時に自分のモチベーションが上がったかをグラフにしてみるやり方です。まず、縦軸をモチベーションとし10ポイントを最高とします。横軸には年齢とイベントを書きこみグラフを作成します。
例えば、3歳の時にバイオリン教室に通い始める。バイオリンが好きになれずー3ポイント、6歳の時にスイミングスクールに通い始める、続けていくうちに水泳が好きになり+3ポイント、12歳の時に初めてミシンで自分のスカートを制作、デザインやスカートをつくる過程はとても楽しくて、家族や友人からも褒められ+8ポイント、19歳の時に大学生活と並行してコンビニでアルバイトを開始。お客様とのコミュニケーションの楽しさ、お金を稼ぐ楽しさを実感し+6ポイント。グラフができたら、どのような時に自分のモチベーションが上がっているか、また下がっているかを確認してみましょう。
この例の場合、過去に洋服づくりに夢中になった自分を発見することができます。また、コンビニでのアルバイトで接客の楽しさ、お金を稼ぐことの楽しさを経験しています。具体的にイベントとモチベーションのポイントを細かくグラフにしていくことで、自分が夢中になれたこと、楽しかったこと、できることなどを発見していきます。「モチベーショングラフ」をつくることによって、自分の挑戦したいことがみつかるかもしれません。
2.情報収集をする
情報収集はすべての事柄に対して大切ですが、仕事探しにおいてもとても重要です。知識がないままやりたい仕事を漠然と考えていても答えはみつからないでしょう。まずは世の中にどのような業界や業種があるのか、本やネットで調べてみましょう。調べれば調べるほど、世の中には業種や職種が星の数ほどあることがわかるでしょう。
その中で、自分が興味をもてそうな仕事がみつかったら、さらにその仕事について深く調べてみましょう。情報を深堀りすることで、将来への道が開けてくるかもしれません。もしも興味をもった業界や職種に就いている人に直接話を聞いたり職場見学ができるようであれば、積極的に企業訪問をしてみましょう。インターンシップなどの機会を利用するのも有効な手段です。
3.夢や憧れの業種や職種の周辺で働いてみる
憧れの仕事はあるけれど、経験や知識がないのでその仕事に就くのは無理と考える場合には、その業界で働いてみるのも一手です。実例ですが、美術館でのキュレーターを目指していたAさんは大学でアートを学びましたが、キュレーターとしての経験がなかったためまず美術館の売店の売り子として働きはじめました。美術館内の従業員のカフェテリアには掲示板があり、時々社内公募のお知らせが貼られていました。
そして、働きはじめて数か月経ったある日のこと、掲示板でキュレーター・アシスタントの募集をみつけました。早速応募したところ、アシスタントとして採用されました。その後キュレーター・アシスタントとして経験を積み、数年後に見事キュレーターに昇格することができました。憧れの仕事がある場合、職種は違っても同じ業種での仕事に就いてみるなど、希望になるべく近い環境でまずは働き、チャンスを待ってみるという方法もあります。
4.自分にできる適職に就いてみる
やりたい仕事が明確になっていない場合、まずは自分の適職に就いてみましょう。適職とはモチベーションが高く取り組むことができ、結果や成果が出せる仕事のことをいいます。モチベーションを高くもてそうな仕事を、主体的にピックアップしてチャレンジしてみましょう。
また、これまでしてきた仕事を振り返って評価が高かった仕事や成果が発揮できた仕事もピックアップしてみましょう。適職を続けていくことで、自分のやりたい仕事、将来なりたい自分の姿が見えてくることもありますので試してみてください。
5.キャリアカウンセリングを受けてみる
クイックUSAのような人材紹介・派遣会社に登録してキャリアカウンセリングを活用するという方法があります。自分の長所や短所、性格、これまでの経験などを人に話すことによって、自分自身で何か気づくこともありますし、リクルーターから客観的なアドバイスを受けることもできるでしょう。
キャリアカウンセリングでは、求職者との対話を通して、その人にとって幸せなキャリアを築いていくことを支援していきます。就職・転職についての進路相談、将来への希望、家庭と仕事との両立などなど、悩みや考えは人それぞれです。キャリアの専門家と直接話すことによって、より幸せな人生の方向性がみえてくるでしょう。
まとめ
やりたい仕事は、ただ待っているだけではあらわれません。好奇心をもって積極的に行動したり、失敗を恐れずチャレンジし続けることで理想のキャリアを創造することができます。また、資格が必要な職業であれば、学校に通ったり、独学で勉強し知識を身につける努力が必要です。アメリカではビザの問題もあり、自由に仕事の選択をすることが難しい場合もありますが、必ず実現するとポジティブに考えて、是非やりたいことを探し出してみてください。