非移民として一時的にアメリカで就労する場合には必ず就労ビザが必要となります。就労ビザには労働の内容によっていくつか種類がありますが、中でも、H-1Bビザは管理職以上でなければいけないというようなポジションの規定もなく、新卒者でも取得することが可能なため申請者の多い就労ビザとなっています。ですが、ご存知の方も多いかと思いますが、近年はH-1Bビザの取得がすさまじく難化しています。今回は、H-1Bビザのベーシックな情報から、2025年度枠のH-1Bビザの登録や申請、そして新たな変更点などについて詳しく紹介させていただきます。
H-1Bビザとは
H-1Bビザとは「専門技術者」として米国で一時的に就労する方を対象としたビザです。職務に一致する学士号かそれ以上の学位(もしくは同等の資格)を有することが、その職務に就くための最低必要条件となります。
H-1Bビザにあてはまる職種
具体的には専門技術者としてH-1Bビザのカテゴリーにあてはまる職種としては下記のようなものがあげられます。エンジニア、プログラマー、弁護士、医者、マーケティング・アナリスト、会計士、財務アナリスト、為替ディーラー、各種マネージャー等。ちなみに、ここ数年のH-1Bビザスポンサー企業上位20位はアマゾンやIBM、グーグルなどIT企業が多いようです。
参照:https://www.myvisajobs.com/reports/h1b/
H-1Bビザの年間発給数
H-1Bビザは、年間発給数に制限のあるビザで、一般枠H-1Bビザの年間上限数は6万5,000件です。ただし、そのうち6,800件は貿易協定によりシンガポールとチリの国籍者に優先的に割り当てられるため、その他の国籍の人に割り当てられる数は実質5万8,200件となります。一般枠とは別に、米国の大学の修士号以上の取得者枠として2万件のH-1Bビザがあります。
有効期間や転職、配偶者のビザについて
H-1Bビザの有効期間は最長6年ですが3年ごとに更新が必須となります。転職は可能ですが、転職先を通して再度許可を得る必要が有ります。H-1Bビザの配偶者は条件を満たす場合、H-4ビザにて就労可能です。
H-1Bビザの申請の流れ
H-1Bビザの申請手続きは2020年度より、大幅に変更されました。以前までの手続きではH-1Bビザの請願は先着順で行われていましたが、2020年よりスタートした新制度では、スポンサーとなる米国企業はまず、登録期間中にビザ申請をしたい候補者の情報をオンライン上で登録しなくてはならなくなりました。H-1Bビザの申請窓口は、毎年3月に開設され申請期間は通常2-3週間です。今年は2024年3月6日(水)から3月22日(金)が受付期間となります。登録が通常、H-1Bビザの上限である8万5,000件を大幅に超えるため3月末頃にUSCISにより抽選が行われます。そしてこの抽選で選ばれた申請者のみが次のステップへ進むことが可能となっています。昨年の抽選応募数はおよそ78万件で、抽選当選率は10%程度であったとされています。米国修士号保持者は、まず通常枠の抽選を受けた後に、上級学位枠の抽選を受けるため、選考率が高くなるため有利です。
2025年度のH-1Bビザの登録期間
USCISは2024年1月30 日に、2025年度のH-1Bビザの登録期間が2024年3月6日(東部時間正午)から同年3月22日(東部時間正午)までであることを公表しました。申請予定者及びその代理人は、この期間中にUSCISのオンラインアカウントを使用して、H-1Bビザの申請者を電子登録し、10ドルの登録費用を支払う必要があります。同じスポンサー会社を通しての複数の応募申請は不可ですが、スポンサー会社が変われば、複数の応募申請も可能です。
2025年度H-1Bビザ申請における新たな変更点
また、USCISは、2025年度のH-1Bビザ申請をよりスムーズなものにするため組織アカウントとフォームI-129およびプレミアム処理の電子申請機能などを可能にするアップグレードを導入する予定です。
組織アカウントの導入により、ビザのスポンサー組織内のメンバーと弁護士や代理人など、その法的代理人のメンバーがH-1Bビザの登録・申請及びプレミアム処理の準備に関し協働することが可能になります。
システムのアップグレードによりフォームI-129およびプレミアム処理の電子申請機能が可能になりますが、従来通り紙ベースでの申請も可能です。
H-1Bビザ申請費用の増加
またUSCISはH-1Bビザ申請におけるForm I-129の申請費用、及びH-1B申請のプレミアム処理の申請費用が増加することも公表しています。申請費用の増加は2016年以来となっており、H-1Bビザ申請料は2024年4月1日から$460から$780に増加し、プレミアム処理の費用は2024年2月26日から$2,500から$2,805へ増加する予定です。また2025年度のH-1Bビザの抽選のためのオンライン申請費用は従来どおり$10ですが、2026年度からは$215へ大幅に値上げされることになっています。
USCISの2025年度のH1Bビザ申請の電子登録プロセスについてのウェビナー
USCISはこうした新たな変更点が含まれる2025年度のH1Bビザ申請に関する電子登録プロセスについて、下記日程でウェビナーを開催します。興味のある方はUSCISのサイトより詳細、登録をご確認して、参加してみてください。
日時:2024年2月21日(水)午後2時~3時半(米国東部時間)
【概要】
・2025年度H-1B電子登録プロセスの変更に関する最新情報について
・H-1B登録の提出方法をステップごとに説明
・質疑応答セッション
H-1Bビザの登録期間は短く、迅速な行動が必須となっています。H-1Bビザ申請者及び、雇用主は新たな変更点に注意して、速やかに2025年度枠のH-1Bビザの申請準備を行いましょう。
参照:USCIS Announces Strengthened Integrity Measures for H-1B Program
【監修】
Kimura Law Office
Managing Attorney
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木村法律事務所は、テキサス州弁護士・木村原が2011年に開設しました。創立以来
ビジネスビザ・永住権の申請申請手続きを行っています。これまでの経験を活かし、
様々な分野での日系企業 の法務支援にも力を入れています。
事業内容: Business and Immigration Law




