ジョブホッパーからキャリアビルダーになるための5つの方法

日本とアメリカでは転職に関する考え方が大きく違い、日本では勤続年数が短かったり、転職回数が多かったりすると「仕事ができない」「忍耐力がない」などと指摘されることもありますが、アメリカでは転職はより一般的に考えられています。アメリカ労働統計局によると、一般的な個人の40歳になるまでの転職回数は、なんと12-15回とのことです。

また、アメリカの転職専門サイトZippiaによると個人のひとつの企業での平均勤続年数は4.1年と短く、従業員の65%は常に次の職を探しているそうです。この傾向は若い世代に特に顕著でミレニアル世代の91%は3年ごとに転職しています。

ですが、そんな転職が一般的になっているアメリカでも在籍年数が2年未満など、あまりに頻繁に転職を繰り返す人は「ジョブホッパー」(job-hopper)と呼ばれ、企業が雇用を行う際の懸念材料となりえます。

今回は転職を繰り返してもネガティブな材料になりうるジョブ・ホッパーではなくポジティブに受け取ってもらえるキャリア・ビルダーになるための方法をご紹介します!

ジョブホッピングとは

「ジョブホッピング」(job-hopping)は、労働者がよりよい待遇やスキルの向上を求めて、もしく職場の人間関係や業務分担への不満などから、比較的短い期間に転職を繰り返すことを言います。また、2年以下など短いサイクルでジョブホッピングを行う人は「ジョブホッパー」(job-hopper)と呼ばれています。アメリカでは収入や技能の向上といった明確な目的がある場合のジョブホッピングに対しては日本よりは寛容ですが、ただ漫然と転職を重ねたり、未経験の職種や職務を転々とするなど、キャリアビルディングにつながらない形のジョブホッピングに対しては、やはりネガティブな印象を持たれることが多いようです。

ジョブホッピングのメリットとデメリット

ジョブホッピングをすることに関して主なメリットとして、よく給与やキャリアアップがあげられますが、その他にも環境を変えることでより自分の価値観や好みに合った理想的な職場環境を見つけることができる、新しい人々と出会うことによってネットワークが広がる、同じ業界や職種でも異なる情報を得ることが出来るなど様々なメリットがあります。

一方、デメリットとしてはジョブホッピングを繰り返すことで、採用担当者はジョブホッパーに責任感や安定性がないと判断するため、時間がたつにつれ、正社員のポジションを確保するのが難しくなる可能性があります。また、一貫性のない転職では得られるスキルや経験の深さが限られてしまうことがあるほか、新しい職場での職務や環境への適応を含む転職のプロセスは、私生活にストレスをもたらす可能性もあります。

大きく異なる日米の雇用スタイル

アメリカにおけるジョブホッピング率の高さは、日米の雇用スタイルの違いに起因しています。日本は長く勤めていると自動的にポジションや給与が上昇していく「終身雇用制」ですが、アメリカは給与や待遇が職務内容によって定められた「能力給制」です。つまり、これは裏を返せば、同じ会社で同じポジションで採用されている限り、飛躍的な昇格・昇給を見込むことが難しいということを意味します。

また、こうした「能力給制」のアメリカでは同じ会社に長く勤めている人の給与が人手不足から新規に同じポジションに採用された人の給与より低くなってしまうこともあり、転職は個人のポジションや給与を引き上げる最も有効な手段となっているのです。

このような理由からアメリカではジョブホッピングをする人も多いのですがスマートなミレニアル世代やZ世代は、ただ闇雲にジョブホッピングを繰り返すだけではなく、スキルを多様化し新しい課題を追求し、自分の価値観に合致する環境を求める戦略的な方法としてジョブホッピングを活用しています。こうした個人のキャリアアップに意味のあるジョブホッピングは、雇用の際に企業からも好意的に受け取られることが多いようです。

つまり、ジョブホッピングをする際の重要なポイントは、そのジョブホッピングをいかにして自分の今後のキャリアに役立てるかという点になります。

下記に単なるジョブホッパーではなく、ジョブホッピングをキャリアアップに役立ててキャリアビルダーになるための方法をご紹介します。

ジョブホッパーではなくキャリアビルダーになるために

1.分析をする

ジョブホッピングををする際にはまず、自分を客観視して自分の強みや価値観などを分かっていること、また市場でのニーズを理解していることが大切です。ニーズにマッチする経験・スキルがあれば、それを企業にアピールすることができ、企業から評価されやすくなります。また、自分を客観視して強みや価値観などが分かっていれば、マッチする企業の見極めにも役立ちます。ジョブホッピングををする際には必ず自己分析を行いましょう。また、これまでのキャリアを振り返ることは、今後のキャリア選択を行うためにも大いに役立ちます。

自己分析を行う際はこちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

アメリカ就職、転職活動の最重要事項!【自己分析と他己分析】Part1
https://919usanews.com/self-analysis/

アメリカ就職、転職活動の最重要事項!【自己分析と他己分析】Part2
https://919usanews.com/self-analysis-part2/

2. 短期&長期のキャリアプランをたてる

自己分析が完了し市場のニーズを理解したら、今後、自分がどのようにキャリアアップしていきたいのか考えてみましょう。例えば今後身につけたいスキルや、将来的につきたいポジションなど、具体的にイメージしてそれを実現させるために何をするべきかプランをたてましょう。プランはキャリア構築のために短期的と長期的なプランを立てることをおすすめします。

例えば短期的なプランとして特定のスキルや経験を深める、長期的なプランとして同一業界内で昇進やキャリアの拡大する、もしくは他業界にも目を向け、より広い視野でキャリアを構築するなど、自分が望む未来に対して出来るだけ具体的にイメージを広げてプランを作成します。

短期的なプランは自分が今何をすべきかを明確にしてくれるため行動に移しやすくなり、長期的なプランをたてるとモチベーションがアップするので今後の努力に方向性を与えてくれます。 

3. プランにそって自分が成長できるジョブホッピングを行う

キャリアプランの作成が終わったら、それぞれの短期、長期プランにそって、今後のキャリアアップに役立つ職場を探しましょう。これまでの経験やスキルを役立てつつ、自分のプランを達成するために今後必要となる新しいスキルを獲得できる、もしくは、より難しいタスクが課される職務内容であるなど自分にとって挑戦しがいのある、新しく何かを学べる職場を探すことが重要なポイントです。 

また、現在勤務しているいる企業から他企業へジョブホッピングをする前に、そうしたスキルの獲得やキャリアアップが社内でのジョブホッピングで実現可能かどうか考えてみるのもおすすめです。

社内異動によるジョブホッピングには、これまでの経験や成果をもとに評価してもらえる、長年築いてきた信頼関係があるため周囲のサポートを得やすいなどのメリットがあります。またキャリアアップをしながら、同じ会社で勤務を続けていけるので履歴書の見栄えもよくなります。

4.年収やポジション、環境をアップしてくれるジョブホッピングをする!

ジョブホッパーではなくキャリアビルダーになるために、ジョブホッピングをする際に年収やポジションをアップさせることはそのジョブホッピングをポジティブなものにしてくれます。

同じ業界、同じ職種でのジョブホッピングでも、リーダークラスやマネジメント職などを目指すなど、これまでのスキルや経験を活かしながらポジションアップを実現することも不可能ではありません。特に、これまでのキャリアでプロジェクトリーダーの経験やチームをまとめた経験などがあれば、評価にもつながりやすくなります。ポジションアップができれば、今後の仕事の幅や裁量も広げていくことが可能となり、同時に、年収アップも狙うことができるでしょう。

また新たな職場での出会いは、コネクションを築く機会を提供してくれます。人脈が広がると、将来のキャリアにおけるチャンスのきっかけとなったり、新しいプロジェクトへの参加など、多くの可能性を拓いてくれます。

5.レジュメやインタビューでジョブホッパーに見られないようにするために

新しいスキルの獲得やキャリアアップのためなど、複数の意味のあるジョブホッピングを繰り返した人がレジュメやインタビューでジョブホッパーに見られないようにするためには、レジュメの見せ方や面接での姿勢がとても重要になります。

採用担当者はジョブホッパーに対してネガティブなイメージを持っている人が多いので、レジュメやインタビューでは、これまでのジョブホッピングの理由を丁寧に説明し、自分のプロフェッショナルとしての成長や意思決定のプロセスをポジティブに反映させるようにしましょう。

例えばヘッドハンティングされて転職をしたのであれば、その理由を率直に話しましょう。採用担当者は、あなたが前職を自分の都合で積極的に退職したのではなく、ヘッドハンティングされたという理由があるのであれば、ジョブホッピングをポジティブに受け止め面接を前向きに続けてくれるはずです。

このようにジョブホッピングにおけるキャリアパスを明確にし、思慮深く誠実な候補者として自分を採用担当者に位置づけるために、レジュメやインタビューに契約・プロジェクト終了、レイオフ、社外昇進など転職に関する情報を含めることで、採用担当者からジョブホッピングに対して否定的な解釈をされることを避け、自分にとって必要な文脈を提供することが可能になります。

ジョブホッピングにキャリアカウンセリングを活用!

ジョブホッピングはスマートなミレニアルやZ世代の若者にはキャリアアップのために効果的に活用されています。ですが、そのように意味のあるジョブホッピングを行う自信がない方は、一度キャリアカウンセリングを受けてみることを強くおすすめします。キャリアカウンセリングを受けるメリットはなんといっても、第三者の目を通して客観的に適性診断を行ってもらい、自分に向いている仕事をすすめてもらえることです。

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https://919usanews.com/posting/career-counseling/

あまりに頻繁に行うと企業からジョブホッパーと呼ばれ、敬遠されてしまうジョブホッピングですが、ぜひ今回の記事を参考にスマートなミレニアル世代やZ世代のように、ジョブホッピングをスキルの多様化や新しい課題への挑戦、自分の価値観に合致する職務環境を求める戦略的な方法として活用し、単なるジョブホッパーではなくキャリアビルダーになって、それぞれのキャリアアップに役立てて未来のなりたい自分を実現させてみてください!

参照
https://www.linkedin.com/pulse/how-many-jobs-average-person-have-his-her-lifetime-scott-marker/
https://www.zippia.com/advice/career-change-statistics/


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