ニューヨークの街を歩いていると、突然企業やブランド名の書かれた「ポップアップ・ストア」に出くわすことがあります。人気のブランドでは長い行列ができていて、中に入るのに長時間待つこともあります。これも、昨今のSNSの発展で情報の伝達のスピードがとても速くなっているおかげですね。今回は最近のニューヨークのポップアップ・ストアの事情について、4つの事例をご紹介してみたいと思います。
- ポップストアとは
- グーグル社の「グーグルホーム・ミニゴルフ」
- ノブクリーク(KNOB CREEK)のポップアップ・ストア
- ペイパル(Pay Pal)のポップアップ・ストア
- Josh(ジョシュ)のポップアップ・ストア
1.ポップアップ・ストアとは
ポップアップ・ストアとは、企業などがブランディングを目的にリアルな空間体験を設置した、店舗やショールームなどを指し、数日間~数週間のみの期間限定で運営されるストアです。ポップアップ・ストアには「突然現れるお店」というニュアンスがあり、突如現れた異空間ということでインパクトも強く、期間限定ということで「閉店するまでに行かなくちゃ」と思わせる人間の心理をついたプロモーションです。
「ポップアップ・スペース・ブランディング」などとも呼ばれていますが、お店での売り上げというよりは、ECサイトやブランディング、新商品の認知というマーケティング戦略の一環として用いられることの方が多くなっています。
ニューヨークでもよく見かけますが、ポップアップ・ストアはインパクトの強い、記憶に残るようなものが多くなっています。ポップアップ・スペース・ブランディングでは、消費者にブランド体験をさせることによって、既存のブランディングとは違うイメージを訴求したり、新しいマーケティングターゲットとの接点をもつなどの効果を発揮します。また、ポップアップ・ストアは期間限定で話題性が高いため、メディアで取り上げられる可能性も高く人気があります。
2.グーグル社の「グーグルホーム・ミニゴルフ」
グーグル社はアメリカのテクノロジー企業を代表する会社の一つですが、これまでニューヨークなどアメリカの大都市で自社の家電のポップアップストアを展開してきました。グーグルの「ポップアップ・ストア」は遊び心のあるショールームというのが特徴です。来訪者に楽しい経験を与えながら、家電の操作も体験することができるという試みはグーグルぽいですね。
今年の6月にはニューヨークの若者に人気の街、ウエストビレッジにあるビルの一階にグーグルのポップアップ・ストアが突如現れました。「グーグルホーム・ミニゴルフ」というこのポップアップ・ストアは、5月30日~6月4日の6日間の期間限定で開催されていました。
「グーグルホーム・ミニゴルフ」ではビルのワンフロアをミニゴルフ場に仕立てて、ゴルフのパットを楽しみながら「グーグルホームミニ」を体験できるという内容でした。各ホールには「グーグルホームミニ」が設置され、実際に音声で電気をつけたり、テレビをつけたりするなどの体験を楽しむことができました。
「グーグルホームミニ」はAI(人口知能)アシスト機能が入った家電製品で、先に発売されている「グーグルホーム」より安価で、コンパクトということで人気があります。AIアシストが搭載された「グーグルホームミニ」では、音楽やニュースを聴いたり、質問に答えてくれたりするほか、各端末と連携させることによって、電気をつけたり、扇風機をまわしたり、テレビをつけたり、消したり音声で指示することができます。
このグーグルのポップアップ・ストアでは最後にラッキーだったら「グーグルホームミニ」が当たるという企画もあり、たくさんの人が「グーグルホームミニ」を手にしたようです。グーグルホームミニが当たらなくても、参加者全員にソックスがもらえるという特典もあってさらに人気を集めていました。
New York
May 30 – June 4
Chicago
June 14 – June 17
Los Angeles
June 30 – July 5
Atlanta
July 26 – Kuly 29
3.KNOB CREEKのポップアップ・ストア
「ノブ・クリーク(KNOB CREEK)」はケンタッキーのストレートバーボンウィスキーのブランドで、現在はBeam Suntory社が製造しています。会社の歴史は古く1795年にJames Beam社としてウィスキーが販売されたのがはじまりました。ノブ・クリークはビーム家6代目のブッカノーが禁酒法以前の力強いウイスキーの復刻版として開発したクラフトバーボンだそうです。また、ノブ・クリークという名前は第14代アメリカ大統領のリンカーンが幼少期に住んでいたケンタッキー州にある小川の名前からつけられたそうですよ。
ノブ・クリークのポップアップ・ストアは毎年ニューヨークで開催されるバーベキュー・ブロック・パーティーというバーベキューのイベントの会場に2日間だけ登場しました。テントのような店内に入るとバーカウンターが設置されていて、バーテンダーがノブ・クリークを使ったカクテルなどをつくってくれていました。バーベキューのイベントということで、牛肉やエビ、豚肉などの一口サイズのバーベキューも振る舞われました。
バーボンウィスキーをストレートやオンザロックで飲む他に、THE KENTUCKY RIVER、THE BEACH AND BARREL、THE SMOKEHOUSEといったバーボンを使ったカクテルが提案されていました。メニューの中から一種類、試飲させてもらえましたがオシャレで、美味しいバーボンウィスキーの飲み方の提案に、参加したニューヨーカー達もみなさん楽しんでいるようでした。
帰り際にはパンフレットをもらってきました。ケンタッキー州の豊かな山や高原などの大自然、豊かで美しい水を彷彿させる写真がたくさん載っていました。バーボンウィスキーが大切につくられる長い時間が感じられるようなものでした。
4.ペイパル(Pay Pal)のポップアップ・ストア
ペイパルはオンライン上でクレジットカードでの支払いと受け取りを実現させる決済サービスです。Pay Palのポップアップ・ストアは、サービスのプロモーションをこのような形で実現することができるのだなと思えるとても興味深いプロモーションでした。
ペイパルのポップアップ・ストアはマンハッタンのソーホーに出現、一般への公開は6月9日の一日限りというとても短いものでした。ニューヨークのアーティストの作品を紹介し、Insta-worthy(インスター映え)の展示会を実現させていました。写真を撮っている方が写真をインスタに使ったかはわかりませんが、このポップアップ・ストアに訪れた人はほとんどの人が記念撮影をしていたことは間違いないです。
ペイパルでは最近消費者が、毎日のクレジットカードの購買のキャッシュバック500ドルの余剰金をどのように使用しているかという調査をおこなったそうです。結果、55%の人はレストランの食事や食費に費やしていると答えたそうです。その他46%の人は、洋服、靴、アクセサリーなどを購入していると答えたそうです。
ペイバルのポップアップ・ストアは、ペイパルというサービスを使うメリットを想像力を刺激して楽しませてくれる内容だと思いました。
5.Josh(ジョシュ)のポップアップ・ストア
JoshはカリフォルニアのJOSH CELLERSのブランドです。Joshのポップアップ・ストアは「父の日」間近の6月13日~15日の3日間、マンハッタンのグランドセントラル駅構内に出現しました。JOSH CELLERSは2007年にJoseph Carrさんが設立した会社で、ご自身と同じ名前をもつお父さん、Josephさんの名前にちなんでつけられた社名だそうです。
先のノブ・クリークと同様、お酒は21歳以上でないとアメリカでは飲めませんので、ポップアップ・ストアに入るには年齢を証明するための身分証明証を見せなければいけません。どう見ても21歳以上でしょう、という人でも必ず身分証明証を提示しなければいけないので、提示するたびにアルコールに厳しい国だなぁといつも思います。
ジョセフさんのお父さんはガレージで古い車を修理するのがお好きだったそうで、ポップアップ・ストアの中に入るとたくさんの工具が壁に飾られていました。中に入った途端にカリフォルニアの古いガレージに迷い混んでしまったという気持ちになります。また、壁には家族の写真も飾れれていて、とてもアットホームな雰囲気が醸し出されていました。ちなみに写真の上の右がジョセフさんで左隣の方がお父様だそうです。
Joshのポップアップ・ストアでは実際のワインの試飲をさせてもらうことによって、味を知ることができましたが、その他、ジョセフさんの家族を想う気持ちや、ワインづくりに対する姿勢などを知ることができました。Joshというブランドはこれまで知りませんでしたが、ポップアップ・ストアをきっかけに知ることができました。
最近ではインターネットを通じて買い物をする人が多くなってきました。路面店が苦戦しているという話もよく聞きます。ただし、消費者としては実際に使ってみたり、目で見たり、触った感触を購入前に試したいという気持ちもあります。インターネットとポップアップ・ストアの組み合わせ。ますますこれから増えていくようにも思いますが、どうでしょうか?
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